兵藤恵昭の blog

団塊世代のおっさんです。思いついたことを勝手に書いています。

インフレ政策は本当に良いのか?

日銀黒田総裁が平成27年度目標インフレ率2%確保が確実だと発表した。これでデフレ脱却できると万々歳の表明である。しかし、本当にそうなのか?デフレ脱却できれば物価上昇はすべてよい方向に向かうのだろうか?
消費税は8%に増税され、物価上昇が続いている。円安による輸入価格の上昇、エネルギー価格の上昇、そして日銀の異次元金融緩和が重なり、物価は間違いな く上昇する。デフレ脱却とは物価上昇を目指すことと同一ではない。物価上昇はその手段であり、結果でなくてはならない。物価のみ上昇し、賃金上昇が継続的 に進まず、企業のコストアップで設備投資の減少により経済成長が進まなければ、何のためのインフレ率目標2%なのかわからなくなる。金融緩和で資産バブル は間違いなく発生する。そこに経済成長率の上昇が伴って初めて、インフレ政策に意味がある。
90年代のバブル発生時でも資産価格は上昇したが、日本の経済成長率、生産性はそれほど上昇していない。資産価格をはじめとして株価上昇で国民全体が豊か になった錯覚になっただけである。結果的にもたらされたのは格差拡大である。米国経済も順調に成長しているように見えるが、低所得層は今まで以上に拡大し て、一部の富裕層の所得がさらに増加しただけではないか?
現在の安倍政権成長戦略の目玉である雇用多様化戦略もさらなる中流層の縮小をもたらし、富める者の資産額がさらに拡大して、格差社会の拡大をもたらすだ けではないだろうか?安倍政権のエネルギー、原発政策、軍事安全保障政策がもたらしているのは結果的に経済成長主義である。経済成長が悪いのではない。経 済成長至上主義が問題なのだ。韓国の船舶事故も運航経営者の利益至上主義がもたらした人災である。デフレが悪いからインフレが良いのではないのと同様に社 会全体の成長、調和が大切である。そうしないと木を見て森を見ない経済政策が進むばかりだ。
依然と同じバブル崩壊を繰り返しては全く意味がない。昔の言葉が思い出される。「歴史は繰り返す、一度は悲劇として、二度目は喜劇として」